ビタミンDとがん予防

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これまでもビタミンDの抗がん作用については多く報告されていますが、このほど、肺がんの予防や生存率向上にも効果があるとの報告がありました。

(2017年11月) 长江大学(中国)の研究グループが “Medicine” 誌に発表したメタ分析によると、ビタミンDが肺ガンの予防や肺ガン患者の生存率向上に役立つ可能性があります。

それによると、ビタミンDの血中濃度が10nmol/L増えるごとに、肺ガンになるリスクが8%、および肺ガンで死亡するリスクが7%低下していました。ビタミンD血中濃度と肺ガン患者の総死亡リスク(死因を問わない死亡リスク)との間には関係が見られませんでした。

また、メイヨークリニックでの研究では、ビタミンDが、がんの転移を押さえる可能性があるとの報告もあります。

「ビタミンDと癌の転帰との間の関連性について強力な知見が得られた」と、この試験の責任医師で、ロチェスターにあるメイヨークリニックの内分泌学者 Mathew Drake医学博士は述べる。「これらの知見は非常に刺激的である一方で予備的なものであり、他の試験での検証が必要である。しかし、ビタミンDのサプリメントがリンパ腫の治療を補助する可能性を提起しており、今後の研究を促進するだろう。」
ビタミンD値が不十分な患者とビタミンDが最適値にある患者とを比較した場合、ビタミンD欠乏患者では疾患進行が1.5倍で、死亡リスクは2倍であった。
得られた知見はビタミンDと、癌リスクおよび予後との関連性をさらに支持するもので、ビタミンDのサプリメントが、既に何らかの癌と診断された患者に対しても役立つ可能性を示すものだ、とDrake医師は述べる。「ビタミンDが癌の始まりや進行に果たしている明確な役割は不明である。しかしビタミンDが、癌を制限する他の重要な過程の中で、細胞増殖や細胞死の調整に何らかの役割を果たしていることははっきりと分かっている。」
この知見は、ビタミンDが総体的な健康にとって重要であることを示唆する他の分野での研究を強化するものでもある、とDrake医師は述べた。「ビタミンD値を維持するのは非常に簡単で、毎日、安価なサプリメントを摂取するか、あるいは夏に15分の日光浴を週に3回行うだけで、体脂肪中に蓄えることができる」。多くの医師が1日に800~1200IU(国際単位)を推奨しているとDrake医師は補足した。

別の報告もあります。

ビタミンDが不足している人は20年近くのうちに死ぬリスクが高い

ビタミンD血中濃度が最低(54pg/mL未満)だったグループは最高だったグループ(78.2pg/mL以上)に比べて総死亡リスクが54%高い。

血中濃度が高い人(約125nmol/ml超)に比べて早死にするリスクが90%高い。

国立環境研究所(茨城県つくば市)の研究によると、冬の札幌でも76分間の日光浴で成人が1日に必要とする量のビタミンDを作れます。 スペインのバレンシアで行われた研究では、真冬の1月に 1,000IUのビタミンDを得るには130分間の日光浴が必要だという結果になっています。
十分なビタミンDを得るのに必要となる日光浴の時間は、服装(長袖か半袖かなど)や姿勢の影響を受けるので、日光にさらされる皮膚の範囲が狭ければ必要となる日光浴の時間が長くなります。 一般的には、日光に当たりすぎてもビタミンDが過剰に作られる心配はありません。

ビタミンDは食品にも含まれていますが、日光が皮膚に当たることで主に補給されます。 日光に含まれる紫外線B波が皮膚に当たることでビタミンDが合成されるためです。国立環境研究所(茨城県つくば市)の研究によると、冬の札幌でも76分間の日光浴で成人が1日に必要とする量のビタミンDを作れます。 スペインのバレンシアで行われた研究では、真冬の1月に 1,000IUのビタミンDを得るには130分間の日光浴が必要だという結果になっています。

上記のように、日本ではビタミンDの平均摂取量が5μg(200IU)/日、上限が50μg(2000IU)/日とされていますが、世界の専門家が勧めている摂取量は1000~2000IU/日です。この量を食物だけから摂ることは困難です。まだ十分な知見に達していないとはいえ、世界の趨勢は高用量のビタミンDの摂取を進める方向です。


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