ビワの種子の粉末は食べないようにー農林水産省が警告

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12月8日、農林水産省が『ビワの種子の粉末は食べないようにしましょう』との警告を発表しています。

インターネットや書籍の情報では、シアン化合物の一種であるアミグダリンを「ビタミンの一種」、「ビタミンB17」と称したり、「がんに効果がある」とうたったりして、アミグダリンが健康に良い成分としているものがあります。しかし、アミグダリンをビタミンとする説は現在では明確に否定されている他、アミグダリンの有効性に関する情報については科学的に十分な根拠はありません。むしろ、アミグダリンから体内で青酸ができる可能性があるため、健康への悪影響が懸念されています。実際に、海外では、アミグダリンを含む生のアンズの種子を体に良いとして大量に食べたことによる健康被害や死亡例が複数報告されています。

インターネットで検索すると、「がんに効く」「健康に良い」という記事がたくさんあります。しかし、ビワに含まれるアミグダリン(レートリル)の抗がん作用は明確に否定されています。

代替医療解剖 (新潮文庫)アミグダリンが、がんに効くという説は以前からあります。釈迦が説いたインドの経典の中から「大薬王樹」=ビワ(枇杷)で全ての病気が治るという文章があったことが始まりだとも言われています。

それを根拠にビワの葉温灸も、がん患者には人気があるようです。サイモン・シンの『代替医療解剖』では、鍼灸も「プラセボ以上の効果はない」と否定されています。

『「健康食品」の安全性・有効性情報』でアミグダリンの説明では、

米国の生化学者Ernst Krebsがビターアーモンドの仁から抽出したレートリル (=アミグダリン) ががんの増殖を抑制するとの説を唱えたことから、米国やメキシコを中心にがんの治療に用いられた時期がありました。

しかし、米国国立がん研究所 (NCI) は、レートリルの効果を検証した臨床研究に基づき、『レートリルはがんの治療、改善および安定化、関連症状の改善や延命に対しいずれも効果がなく、むしろ青酸中毒をおこす危険性がある』という結論を出しています。現在、FDA (米国食品医薬品局) は米国内でのレートリルの販売を禁じています。それにもかかわらず、レートリルは現在でも「アミグダリン」や「ビタミンB17」などの別名でインターネットなどで流通している実態が報告されています 。

また、大量に摂ることによる死亡例を報告されています。

ビワの葉を体表に張る程度なら、皮膚からの吸収はわずかでしょうから、毒にはならないかもしれません。


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