十全大補湯が免疫を活性化する

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進行性膵がん患者における漢方薬・十全大補湯の服用による免疫学的パラメーターの変化

において、十全大補湯が膵臓がんに効果がある可能性が明らかになりました。

徳島大学医学部消化器・移植外科の池本哲也教授らは、漢方薬の『十全大補湯』が膵臓がん患者の免疫機構を強化し、生存期間を延長させる可能性があるとの研究結果を日本癌治療学会が発行する国際英字誌「International Journal of Clinical Oncology」に発表しました。

  • 転移などがあり最も進行しているとされるステージIVA、あるいはIVBの進行性膵臓がん患者30例に対して『十全大補湯』を食前1回2.5gを1日3回、14日間投与しました。
  • その結果、投与前と比較して膵臓がん患者の制御性T細胞数は明らかに減少しました。また、ヘルパーT細胞はCD4、細胞障害性T細胞はCD8と呼ばれる糖タンパクが表面に存在しているが、『十全大補湯』を投与されたこれらの膵臓がん患者では投与前と比較してCD4/CD8比が高くなることが分かりました。
  • このことは『十全大補湯』の投与で、がん細胞排除を命令するヘルパーT細胞が増加していることを示しています。
  • 今回の研究以前に膵臓がんの患者では健康な人と比べて血中の制御性T細胞の数が多く、この数が多いほどがんが進行することを明らかにしています。つまり膵臓がん患者で制御性T細胞を減らすことができれば、がんの進行の抑制、ひいては生存期間を延長できる可能性があります。
  • 『十全大補湯』はナチュラルキラー(NK)細胞の働きは弱めずに細胞障害性T細胞の活動を活発にする効果があると考えられます。
  • 十全大補湯は進行性膵がん患者で抗腫瘍免疫を抑制する制御性T細胞数を減少させる。このことは膵がんでの様々な併用療法を行った際に良好な免疫賦活効果につながる可能性があります。
  • 『十全大補湯』を投与した患者さんでは、『十全大補湯』を投与しなかった患者さんに比べ、より多い回数の抗がん剤療法を受けることができました。

少人数の前向き比較試験ですので、確かなことは言えませんが、可能性はあります。

がん研有明病院の漢方外来、星野惠津夫先生の著書でも、十全大補湯は最も重要視されています。


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