ストレスでがんは転移する


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ストレスとがん

ストレスとがんの関係については、いろいろな説がありますが、一般にはストレスはがんになりやすいと思われます。では、既にがんになった人ではストレスはどのような影響があるのでしょうか。

手術ができれば、がんは怖くない病気です。治ります。しかし、怖いのは術後の再発と転移です。

テルアビブ大学心理学部Shamgar Ben-Eliyahu教授が、脳関連医学誌the journal Brain, Behaviour, and Immunityに報告した論文では、

がん除去手術の後の転移には、精神的なストレスが大きく影響している。そして、このようなストレスを減らすと、転移も起こりにくくなることが明らかになったそうです。

動物実験の結果ですが、ヒトにもあてはまるはずです。

実験として、がんの切除手術を行う際、アドレナリンなどのストレスホルモンの分泌を抑制した場合における手術後のがん転移の頻度を調べました。その結果、通常のストレスホルモンを分泌した場合に比べて、ストレスホルモンの分泌を抑制するとがんの転移が抑制されること、またがん切除手術後の生存期間も2~3倍に延長することがわかりました。

手術の前後での心理的なストレスが免疫機能に悪い影響を与えて免疫力を低下させ、がん転移を促進させるとしています。したがって、手術などの強いストレスが起こる際には、なるべく精神的にリラックスして、ストレスホルモンの分泌を抑えることが、がんの転移抑制には重要であり、医療者も患者もそのようなケアを取り入れるべきであると結論しています。

一番のストレスは死への恐怖

一番のストレスは「死」への恐怖心ではないでしょうか。

そのためには、瞑想を取り入れる。「死」に対する自分なりの考えを整理してしっかりと死生観をもっておく。

バイブル的存在の岸本英雄さんの『死を見つめる心』など良いですね。

死を見つめる心 (講談社文庫)すさまじいがんとの闘争を経験した宗教学者の岸本英雄氏は『死を見つめる心 (講談社文庫)』で、死を恐れる心を、生命飢餓状態と言いました。

生命飢餓状態=死の恐怖との長い格闘の末、「死というものは、実体ではない・・・死を実体と考えるのは人間の錯覚である。死というものは、そのものが実体ではなくて、実体である生命がない場所であるというだけのことである」と気づいたのです。「人間にとって何よりも大切なことは、この与えられた人生 を、どうよく生きるかということに尽きると考えるようになったのです。そして「死」は旅立ちであり、旅に出るときの別れと同じであると。

こちらもお薦めです。

死が怖くなくなる7つの方法

前野隆司氏の『霊魂や脳科学から解明する 人はなぜ「死ぬのが怖い」のか』は分かりやすい。

霊魂や脳科学から解明する 人はなぜ「死ぬのが怖い」のか (講談社+α文庫)人は誰でも死ぬのはいやなはずなのに、個人差があるようです。 死ぬのが怖くてたまらない人と、時が来たら受け入れると考える人。 前者は悲観論者で、後者は楽観論者であるようにも思えますが、実はそうでもないようです。前者は認識や存在について突き詰めて考える人、後者は死のことを考えないようにしている人、とも言えるのではないでしょうか。 しかし、人は必ず死ぬのだから、本来、すべての人は「死とは何か」について突き詰めて考えておくべきではないでしょか。

哲学者は演繹的に考えるが、科学者は帰納的に考える。前野氏は「死が怖いのはなぜか」を帰納的に説明しようと試みています。そして「死のシステムデ ザイン・マネジメント学」から、死ぬのが怖くなくなる方法を山登りに例え、頂上にいたる7つの推奨ルートがあると説明するのです。

  1. 心は幻想だと理解する道(脳科学の道)
  2. すぐ死ぬこととあとで死ぬことの違いを考える道(時間的俯瞰思考の道)
  3. 自分の小ささを客観視する道(客観的スケール思考の道)
  4. 主観時間は幻想だと理解する道(主観的スケール思考に道)
  5. 自己とは定義の結果だと理解する道(自他非分離の道)
  6. 幸福学研究からのアプローチ(幸福学の道)
  7. リラクゼーションと東洋思想からのアプローチ(思考の道)

前野さんは、死ぬのは「いや」だけれど、「怖く」はないという。

人間はいずれみんな死ぬ。がんで死ぬのは、ちょっと早めにバスに乗るだけ、と考えて、この体は超新星爆発でできた原子・分子が集まったものだから、いずれ返さなければならない。生まれる前のことは覚えていない、死んだあとのことも覚えているはずがない。記憶を担うこの私がいないのだから、「私が死んだことを、私は分からない」、したがって死を考えることには意味がない。

このように考えることもできるでしょう。

がんの転移を押えるためには、抗がん剤だけでは不十分。サプリメントや食餌療法に効果がないとは言えないが、一番大切なのは精神的な安定とストレスを避けた生活でしょう。

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