代替医療はニセ科学か(5)

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疑似科学と科学の哲学』伊勢田哲治著による科学と疑似(ニセ)科学の線引きは可能かどうかという問いに対する結論は、「明確な線引きはできない」ということだった。しかし、これは科学とニセ科学を区別できないということを意味しているのではない。例えば適当でないかもしれないが、男と女の線引きは明確には難しい。というのも性同一性障害や先天館手術の例を考えてみれば、男女を100%区別できるとは限らないと言える。だからといって、男と女に違いがないかというと、そういうことにはならない。

代替医療においても、オーラを写真に写して診断するという「キルリアン写真」といういかがわしいものから、ヨーガ・マッサージ・鍼灸などのなじみのあるものまで、幅が広い。現代(正統)医療にしても、昔は正しかったといわれたものが今は間違いだという例は枚挙にいとまがない。

正統医療の方法では「もう打つ手がありません」と言われたガン患者にとって、プラシーボであれ何であれ、万に一つも治る可能性があるのならやってみたいと思うのは当然のことであり、しかしそこに悪徳業者や悪徳医者が虎視眈々と狙ってくるのだが。

サバイバーへの挑戦スタンスは次のようになろう。

  1. 適用できる現代医療があるのなら、それを受け入れる
  2. 代替医療と現代医療の統合を図る
  3. 治るという信念と治す姿勢を持ち続ける
  4. 運動と食事を計画的に改善する
  5. 「今ここに」生きていることに感謝し、充実した一日を過ごすこと
  6. 人生の目的は、楽しむことである
  7. しかし、社会への貢献という目的意識を無くしない
  8. 死と闘って勝った人はいない。勝てるはずのない相手と闘おうとするから、悩みや迷いが生じる。死ぬときがくれば、ただ受け入れて死ねばよい。

代替医療を取り入れるならば、次の考え方です。

  1. 害のないものから取り入れる。
    例えばメディテーション、サイモントン療法などは、たとえ効果が無くても害になりそうにはない。
  2. 高価なサプリメントは、そのほとんどがインチキである。
    安価なもので害がなさそうなら取り入れてみる。効果を確かめながら、続けるかどうかを考えればよい。ビタミンC、E、セレン程度がその対象になる。
  3. 健康食品は、少しでも科学的な実証データのあるものを選ぶ。
    アガリクス・サメの軟骨・プロポリスなどの中では、AHCCが金沢大学と大阪大学で臨床試験が行なわれており、PubMedにもその第一相試験の結果が載せられている。ということで他の健康食品よりは少しは”科学的かもしれない”という期待が持てる。
  4. プロバイオティクスは最近科学的データでガンへの有効性が証明されつつある。
    乳酸菌・ビフィズス菌・納豆菌というような種類。ヤクルトのシロタ株など。これに関してはまだ調査不足。
  5. 食事に関しては玄米菜食。少なくとも害は考えられないだろうし、これまでの数ヶ月間を考えても健康への効果はあるように思える。
  6. 音楽療法
    これは元々好きだから、それを治療だと考えれば良いだけのこと。楽しむべし。もっとモーツアルトを。

「代替医療はニセ科学か」などと、大上段に構えた割にはありふれた結論になってしまったが、逆転ホームランのような劇的な治療法はないのだから、イチロウのようにこつこつとヒットを狙って継続する、ということです。(終わり)


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